男社会と冷えとり

「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」ボーヴォワール

温ちゃんです。今の社会において、女は男の下に置かれています。

「うちではおかあちゃんのほうが、お父ちゃんより強いよ」あ~それは温ちゃんのボスの家庭でも一緒です。

昔は男は「主人」で、女は「奥」さんとして家に閉じ込められた存在でしたが、今の家庭や小さなコミュニティで女がハンディを感じることは、ずいぶん少なくなりました。

ところが国家や大企業など大きな組織になればなるほど、女性は男社会の大きな壁に阻まれます。大きな組織においては、同じ能力なら男性は間違いなく女性より優遇されます。
それは、「組織」というものが男が作り出した仕組みで、男たちはそのルールの上で競い合っているからです。組織は大きくて速くて強いのがお好きです。軍備や原発などの巨大産業、国家などは男たちが大好きなおもちゃです。

そして、ひとりひとりの男たちは優しくて民主的な価値観を持っているとしても組織となれば別物、今の女性社員は、はじめから男の土俵の上で競うことを強いられています。男女機会均等といって、女たちを男たちのルールの中にほうり込むだけで解決するような簡単な問題ではありません。

男は「陽」女は「陰」。上半身が陽で下半身が陰だとしたら、下半身は冷え切って、上半身はのぼせます。のぼせれば傲慢になり威張りだし、攻撃的になります。冷えれば陰湿になり不寛容になり、視野がせまくなってしまいます。そこに循環が無ければ社会という体は病気になってしまいます。

性差社会の冷えを取り除くには、男女社会の循環をよくしてあげればいいわけですが、それがなかなか難しい。それでも意識して動いている女たちや男たちも少しずつ増えています。

性別は変えれなくてもジェンダーとしての性差の垣根をなくしたいという育メンが増えたり、今まで男の仕事といわれた世界に積極的に飛び込む女性が増えたり、あえて大きな組織から距離を置き、生活に根ざした手仕事(機を織ったり、畑を耕したり)を選択する若い人たちが現れたり・・・それが意識しているいないに関わらず、少しずつ少しずつ今の世の中の冷えをとって、持続可能で幸福な世の中に近づいていくのでしょう。

そして、女たち!もっともっと温まりましょう。自分からはじめて世の中の冷えまでとるくらいの気概でね。

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