展示会では、大地震後のネパールの現状についてのお話し会もありました。
てくてくで扱っているフェアトレード商品のうち、
シサム工房を通じて入ってくるネパールの製品は
「サナハスタカラ/Sana Hastakala」「マハグティ/Mahaguthi」という
現地NGO生産団体の製品が主になっています。
シサムでは、
ネパールのフェアトレード団体19団体が加盟するネットワーク
「フェアトレード・グループ・ネパール(FTGN)」を通して
各フェアトレード団体や生産者への支援を続けてます。
地震が起きた時は、
ちょうどシサムへの商品出荷前の準備をしている時で
製品ががれきに埋もれたり、割れたり、作業場にひびが入って
仕事ができなくなったり・・・という大変な状況の中
商品の発送をしてくれたのだそうです。
シサム工房HPより[/caption]
フェアトレード関係者への影響としては
75%のフェアトレード加盟NGO
10地域以上のプロジェクト地
が、被災されました。
震災直後は、食料や人的ボランティア参加による救助活動、
その後、医療やテント、生活再建のための現金配布などの
支援を続けています。
これからは、家や仕事など
長期的な支援への取り組みが必要になってきます。
ネパールはそもそも、世界の中でも最貧国のひとつ。
2012年国民一人あたりの年間所得が 735ドル
貧困率が 約25%
出稼ぎ世帯が 約55%
これは、ネパールの国内で経済がまわっていないということです。
政治も内戦が続き、インフラなどの公共サービスが滞っている状態です。
一日12時間停電するような電気事情
10日に1時間しか通水しないような水不足
さらにインドとの物資搬入経路の国境が閉鎖され、
インドからの物流がストップしてしまったことで、
ガソリン、灯油、医薬品、食料などの不足が深刻化しています。
特にガソリン不足は深刻で、
ガソリンスタンドには連日長蛇の列が並び
徹夜で並んで10リットル給油できても、
1週間後まで給油できない、という厳しい状況だそうです。
もともとの貧困状況に、大震災、
さらにインドからの物資が入らないという
3重苦、4重苦、5重苦という大変厳しい状況が
まだまだまだまだ、続いていて
お話を聞いていても
いったいこの先どうなるのか、どうしたらいいのか
途方に暮れるばかりで
自分たちにできることは何なのか
考えさせられることでした。
現地に出向いた副代表のひとみさんによると
ネパールの生産者グループでは
日本からの支援や応援メッセージをとても喜んで
励みにしているとのこと。
シサム工房HPより[/caption]
隣国のインドのフェアトレード団体でさえ
いま、ネパールがどのような状況か知らなかったというほど
陸の孤島、世界から置き去りにされかかっているネパールのことを
多くの人が関心を寄せて、まずは知ることが
大事だと思いました。
そして、政府や政治があてにならない状況だからこそ
民間のさまざまな支援が重要になってくるし
フェアトレードを通じて経済力をつけることで
底辺から力をつけて、国民の力でネパールを立て直す
そんな支えに、少しでも協力できれば、と思うことでした。
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