内部被曝の問題と放射能を測ることの大切さ



放射線管理区域・・・一般人の立ち入りが禁止されているエリア。
年間1ミリシーベルトは約0.23マイクロシーベルト/毎時に相当。
関東・東北の広い範囲が含まれる。


 

農薬と放射能

てくてくねっとでは農薬を使用しない野菜や、食品添加物の入っていない食品などを
20年前から販売しています。


そして2011年3月11日の福島原発事故以降は、
農薬や化学物質、遺伝子組み替えや合成界面活性剤などに加えて
放射能
という厄介な毒物と向き合わなくてはならなくなってしまいました。

現在、放射性セシウムの国の基準値は一般食品で100Bq/kgとなっていますが、
この基準値は十分安心できる数値でしょうか?

 
放射性セシウムの基準値
食品群 規制値(単位:ベクレル/kg)
一般食品 100
乳児用食品 50
牛乳 50
飲料水 10
 

農薬も化学物質も添加物も国の基準を守っていれば
健康に影響を及ぼすことはないといわれています。

しかし、実際にはがんや三大生活習慣病、ぜんそくやアレルギーをはじめ、
過去にはなかった、あるいは今より少なかった現代病といわれる疾患が
増えていることはあきらかです。

その原因のかなりの部分が自然とともに活きている時代には存在しなかった物質が
原因ではないでしょうか。

そして放射能だけは別で、国の基準が守られていれば安心というのは
楽観過ぎる考えだと思いませんか?


 

がんをはじめとする現代病は今も増え続けています。
環境の悪化や食品や大気からの有害物質がその一因だといわれています。

 

100ベクレルという基準の問題点

流通の世界では国の基準が出荷の基準です。
生産者あるいは、製造業者は1kgあたり100ベクレルを
超えていなければ出荷できます。


ところが、消費者は国の基準は高すぎると思っているので、そのままでは売れません。

そこで、中間業者は加工したり薄めたり混ぜたりして
数ベクレル~10数ベクレル程度まで下げてから店頭に並ぶようにしています。
その結果、日本国中少しずつ放射能に汚染された食品が出回るようになってきました。

実際、ここに来て米製品や小麦製品、大豆製品など
少しずつ放射能汚染された食品の流通が増えてきています。

「国は100ベクレルまで大丈夫といっているんでしょう?
数ベクレルぐらい気にしなくていいんじゃない」

どの程度まで大丈夫かは、とても難しい問題です。

実際、低線量内部被ばくが引き起こす健康被害については、
まだわからない事だらけなんです。

たとえば、日本とアメリカ、ベラルーシ、ドイツの基準値を比較してみます。

 
放射性セシウムの基準値
食品群 日本(単位:ベクレル/kg) アメリカ(単位:ベクレル/kg) ベラルーシ(単位:ベクレル/kg) ドイツ(単位:ベクレル/kg)
一般食品 100 1200 80(じゃがいも)40(パン) 8(大人)4(子ども)
乳児用食品 50 1200 80(じゃがいも)40(パン) 8(大人)4(子ども)
牛乳 50 1200 100 8(大人)4(子ども)
飲料水 10 1200 10 8(大人)4(子ども)
 

ベラルーシをご覧いただくと、意外と厳しいという印象を持つかと思われます。

これは、日々放射性物質を含んだ食品に囲まれているからです。

当然、放射性物質に囲まれた暮らしを強いられるようになってしまった日本は
アメリカと比較するのではなく、ベラルーシと比較して判断する必要があると思います。

ドイツは食品の種類にかかわらず大人は8ベクレル、
子どもにいたっては4ベクレルを超える食品を
販売してはならないとなっています。(ドイツ放射線防護協会)

これだけ厳しくしても、食べ物に困らないということもあるかと思いますが、
やはり、ドイツ国民の意識の高さを反映している結果だと思います。

 

放射能の影響は次世代まで続くこと

他の毒物と違って環境に撒き散らされた放射能は
長い間影響を及ぼします。


これから100年200年放射線を出し続ける放射能を、
私たちは子から孫へ、そしてその次の世代へと引き継いでいかなければいけません。

また、土壌に沈着した放射性物質は関東東北をはじめ
広い範囲の海と大地を汚染してしまいました。


 

早川マップ。0.25の線がほぼ年間1ミリシーベルトに相当。
放射線管理区域として一般人が立ち入り制限されていた線量であり、
チェルノブイリでは、汚染地域外への「移住権利」が認められるエリア


事故の前には【放射線管理区域】として、一般の人は立ち入ることが出来なかった
年間1ミリシーベルトを超える土地に、今も数百万人もの人たちが暮らしています。

(口などから入る内部被ばく+環境からの外部被ばく)×長い年月

私たちは事故前に比べ、このような中で暮らしています。

チェルノブイリ周辺では、事故後数週間のうちに吸い込んだ放射性ヨウ素の影響で、
今も甲状腺がんになる人が増えています。



ベラルーシではチェルノブイリ事故後26年経った今も
甲状腺がんの発症数は 増加しているとのこと(最近の統計がみつかりませんでした。すみません)


そう、だから
何十年後かにでる健康被害を予想して今ここまでの量なら安全だとかの議論は無意味
なのです。


だからこそ、あとで後悔することがないように
日本は、ドイツのように厳しい基準を作って私たちの健康を守る必要があると思っています。

 

基準を厳しくするということ

「すでにこれだけ汚染されてしまった日本で
ドイツのような厳しい基準を作るのは無理だよ」


そうでしょうか?

たとえば、日本でドイツのような厳しい基準を設定したらどうでしょうか?

ここでは大人と乳幼児というわけかたはやめておきます。

それは粉ミルクなどを除き、ほとんどの食品は大人も子どもも一緒に食べているからです。

個人的意見を述べさせていただくと、私はすでに子どもを産む可能性のない人は、
ある程度は放射性物質に汚染された食品を受け入れた方がいいと思っています。

それは、原子力発電所の存在を許してきてしまった私たちの責任だからです。

でも、実際には家庭や外食において
放射能汚染された食事とそうでない食事をわけるのは現実的な提案ではありません。

それはともかく、ドイツのような厳しい基準を日本も採用した場合、どんなことがおきるでしょう。

まず、流通においてはロンダリングがほぼなくなります。

放射能に汚染された農畜産物は流通が難しくなり
生産されることも流通されることもなくなります。

流通の現場においては、徹底的な測定と表示がなされるようになるでしょう。
私たちは安心してスーパーで買い物したものを買ったり、安心して外食できます。
日本から食品を輸入している各国も、それならと安心して輸入にのりだすでしょう。

 

薄めて広めてしまうことの危険性

部屋の片隅にほこりが溜まっていたらあなたならどうしますか?


部屋中に撒き散らして見えなくしてしまうでしょうか。

国と東電は今、それと同じことをしています。

放射性物質という何百年も影響が続く毒性物質で・・・

いったん薄めたら、あとには戻らないのは
エントロピーの法則を持ち出さないでも明らかです。

私たちが汚染された食品を受け入れれば、
流通に乗って放射性物質はどんどん薄められて広がっていきます。

私たちの口から入った放射性物質は、排泄され下水処理場から海に流れ、
また魚や肥料などとなって戻ってきます。

瓦礫問題や除染活動も同様です。

今しなければいけないのは、薄めて見えなくしてしまうことではなく、
出来るだけ集めて囲って、外部にもうこれ以上拡散しないようにすることです。

そのためには食品に関してはおもいっきり基準を厳しくして、
「少しだけ放射能値がでてるけど、基準値以下だから出荷しちゃえ」とならないようにすることです。


 

問題は汚染地域の農家や製造業者の生活、そして食糧不足の心配です。

基準値を厳しくしたら食糧危機がやってくるでしょうか?

実は、基準値を10ベクレル程度に落としても、
出荷できなくなる農畜産物は、東北北関東の生産量の1パーセントに満たないという話があります。

正確な統計は今みつかりませんでしたが、国や自治体が発表する放射能値でも、
めったに10ベクレルを超えるものがないことをみても
あながち見当違いではないと思います。

もうひとつ、 西日本では今も遊休農地に悩み過疎化に悩み、
農林水産業に従事する人たちの人手不足は深刻です。
食料不足なら、遊休農地を耕作すればいいのではないかと素人ながら思います。

国は被災地の人たちの暮らしを守るのではなく棄民政策を取っているのではないか。

愛着のある故郷から離れたくないという気持ちは分かります。
でも、それ以上に被災地の人たちが引っ越しては暮らせないという現実が
移住を思いとどまらせている主な理由ではないでしょうか。

よく、被災地の生産者の生活を守るために、
被災地のものを食べて支援しましょう、とか
風評被害をなくすよう被災地のものもわけへだてなく食べましょうとかいわれますが、
それは間違っていると思います。

震災前には【放射性物質管理区域】とされ立ち入り禁止だったところに
人は住み続けるべきではないし、
そこで耕作され放射性物質が検出されたものを
流通してはいけないと個人的には考えます。

実は、食品の基準値を今より思いっきりきびしくしても
国をはじめとした行政がしっかりしたサポートをすれば、
人々は暮らし、食べていけるのです。

 

測ることの大切さ

さて、現状としては国はそこまでしてくれないし、
人々はまだ汚染地帯に住み続けなくてはいけない現状があります。


国への働きかけはこれからも続けていかなくてはいけませんが、
時は待ってはくれません。

ではどうしたらベストなのでしょうか?

測ることです

 

 


 

徹底的に測りましょう。

どのくらいの数値なら食べるかは人それぞれです。
個人の判断に任せればいいことです。

スーパーでもネット通販でも、食品の放射能値を表示し、
小さいお子さんや妊婦さんがいる家庭では、「少しでも出ているものはひかえましょう」 とか、
「うちは老夫婦だけだから多少は受け入れてもいいよ」もありだと思います。

まずは測ることです。

市民が自主的に運営する測定室も増え、スキルも少しずつあがってきました。
民間の測定所での検査もずいぶん安価になってきました。
自治体で個人の検査を受け入れるところも増えてきました。

流通においては、ポラン広場・らでぃっしゅぼうや・大地を守る会・生活クラブ生協など
しっかり放射能検査をしている業者から購入しましょう。

てくてくねっとでは、出来る限り放射能検査をして
安全が確認できた商品を取り扱いたいと思っています。

私たちは、また放射能測定伊那谷市民ネットワークという市民団体に参加して、
日々食品や土壌の放射能を測って活動しています。

拡散歓迎:出典のみ明らかに願います。
(てくてくねっとブログ https://www.tekuteku.net/blog1/naibuhibaku1.html )

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