「自主独立農民という仕事」森まゆみ著 たろ
Posted at 07/09/29 PermaLink»
【ももじの読書日記】
・・店の前で寝ている雑種犬。看板犬目指して奮闘中・・
毎日毎日、暑いねー。にいちゃんは
「暑さ、寒さも彼岸までなんてのはもう時代遅れだ」って言ってたけど、
僕はこっそり『旧暦カレンダー』を見たんだよね。
そしたら、9月23日は今年の旧暦では8月17日。
8月のお盆を過ぎたら涼しくなるものだよね。
フッと気がついたとき、旧暦を見ると、意外と暑さ、寒さはこの辺りまでだってわかるんだよ。
普通に見るには見にくいカレンダーだけど、あるととっても便利です。
今週面白かった本が「自主独立農民という仕事」森まゆみ著
島根県の山間でブラウンスイス種というヨーロッパでも山間地で放牧をしている牛で
牛乳の生産をしている木次乳業の創業者の佐藤忠吉さんの自伝です。
佐藤さんの一人語りで構成されていて、
ところどころに島根言葉がでてきて、近くで聞いている気分になるんだね。
印象的な語録は
「たくさんの人が私らの事を知ってくれなさっていますが、
木次の牛乳を東京の人が飲む必要はじぇんじぇんありません。」
そう、牛乳は生もの。近くにいい牛乳屋を見つける事が先決。
「農村は都市の植民地じゃありゃせんけん。
生産するものが不健康で何がまともなものが作れるかいな、と気迫があった。
消費者の奴隷にはならない。こびる必要もない。
こびると必ずごまかしが入ってくる。
ですから、『パスチャライズ牛乳は大量生産できません』
『日本で一番うすくて美味しくない感じの牛乳です』と名乗りました」
「私らは国や県に頼らない農業をずっとやってきたんです。
今でも会社の農園には社員一人当たり20haの土地をとってあります。
これだけあれば、何があっても食っていけるだけの物は作れるからです。」
画一化された国が進める農業に頼らず、
出雲の土地に根ざしたものを目指してきた佐藤さん。
だからこそ乳量に頼るホルスタインよりも山地酪農に適したブラウンスイス種の導入に拘った
(現在は木次さんの通常の牛乳はホルスタインからです)
日本で最初のパスチャライズ製法(低温殺菌 63℃ 30分)を成功させ、
工場製品ではない食べ物、作り手の人柄が見える食べ物つくりを
50年以上、作り上げてきた佐藤さん
「私は百姓を目指します。百姓とは百の作物が作れる人
私はまだまだ未完なんです。」と語るその人柄はぜひ一度
触れてみたいと思いました。
牛乳を配送するトラックには「赤ちゃんは母乳で」とロゴをはり、
牧場の食堂は乳製品ではなく、玄米定食、
おかずは社員がつくる自家製の野菜からつくります。
なんとも温かな雰囲気のある山陰の小さな牧場。
いつかにいちゃんが連れて行ってくれるとうれしいな。(ももじ)